入居申込があったとき、何を確認しますか? 空室が続いていたからって、飛びついてはいけません。一度契約してしまうと、出ていってもらうのに一苦労します。だからこそ、じっくり審査しなければなりません。
まず絶対に確認して欲しいのは、今回なぜ引っ越しするのかということ。
転居には費用も必要だし、面倒だし、余程の理由がない限り、通常は考えません。何となく……そんな理由で転居する訳がありません。
特に賃貸から賃貸の移転の場合には、必ず相応の理由が存在するはずです。納得するまで聞き、ここで満足な回答が得られなかった場合には、断る勇気も必要です。
仮に入居したときのことを想像してみましょう。プライベートなことを根掘り葉掘り聞くことは、なかなかできませんね。でも入居申込の段階なら、契約するかどうか判断する材料なので気軽に質問もできます。疑問に思うことがあれば、どんどん尋ねて確認しましょう。
「そんなことしていい入居者を逃がしてしまう」と不安になりますか? 逆です。いい入居者はちゃんとした家主だと好感を持つはずです。聞かれて困るのは、悪い入居者だからこそ。
また申込者が生活保護受給者の場合、「確実に収入があるから安心」と思われる家主さんもいらっしゃいます。
問題は、その人がなぜ生活保護を受給するに至ったかです。中には単に権利だからと、仕事をせずに受給している人もいるかもしれません。このようなタイプだと、パチンコ代等に家賃が消えてしまう可能性もあります。気兼ねなく理由を確認しましょう。
悪質入居者を未然に防ぐポイントは、それなりに納得できる転居理由があるかどうか、入居を急いでいるケースがどうか、この2点に尽きます。ここさえ押さえれば、大部分のトラブルを回避できるはずです。
理由なく転居を急ぐ場合は、現住所地を滞納等で明渡し要求されていると考えてほぼ間違いありません。