家賃が入らない

入ってくるべきお金が入らない、家賃の滞納は家主さんにとっていちばんのストレスになるもの。誰しもが「督促なんてしたくない」と思うでしょう。しかも督促をしたところで、滞納者の多くが「払いますから」と言うだけ。残念ながらその言葉も空しく、滞納者と連絡すらつかなくなってしまいます。ストレスがたまる督促作業ではありますが、ここを避けてしまうと滞納はますます増えていってしまいます。

督促をするには、まず入金を確認しなければなりません。必ず約定の支払日には、入金をチェックしましょう。一日でも督促が遅れると、回収率はぐっと下がってしまいます。その日の夕方に確認して、また翌日の朝にチェックします。ここで入金がなければ、督促は開始です。まだうっかり忘れもある段階なので、軽めの督促からスタート。電話や携帯のショートメールで「入金が確認できていませんので、よろしくお願いします」と伝えましょう。書面での場合は、責めるような言葉は避け事務的な文章にします。ただ必ず振込先は明記しておきましょう。当然分かっているはずなのですが、滞納できてしまうタイプの人は「振込先どこだったっけ」と探すことすら面倒なのです。

よく勤務先に督促の連絡をしていいかと聞かれますが、ここは慎重にしなければなりません。スマホや携帯が普及した今、勤務先に仕事関係以外で電話があるのは「金銭の督促」がほとんどです。個人名で連絡するのも、同じですね。知り合いや友達なら、直接スマホ等に連絡しますから! ということで勤務先に連絡をするのは、本人に「このまま連絡がつかなければ、致し方なく勤務先に電話せざるを得ません」と予め留守番電話にメッセージを残すかショートメールを送っておきましょう。そうすることで滞納者から「勤務先に連絡なんてしやがって」とクレームつけられたとしても、「折り返しの連絡がなければ、勤務先にご連絡すると伝えていましたよ」と言えますね。適切に督促をするということと、自身の保身もきっちりとしていきましょう。

支払期日の1週間も過ぎてまだ支払がされていなければ、連帯保証人にも滞納されていることを伝えます。溜めてから連絡受けても、連帯保証人も困るだけです。「入金がないので、何かあったのではと心配しています。ご存知ですか?」というように今すぐ連帯保証人に払ってもらうことを要求するのではなく、連帯保証人と賃借人と話してもらうことを促しましょう。なぜ滞納なのか、すぐに払えるのか、払えなければどうするのか、双方で話し合ってもらい、その結果を教えてもらえばいいのです。収支のバランスが崩れていて、この先も当面払えそうにない状況なら、この段階で任意退去してもらうことも勧めてもらいましょう。連帯保証人も自分が支払うことは避けたいところなので、諌めてくれるはずです。

連帯保証人と家主さんが連絡つかない、あるいは連帯保証人が賃借人と連絡がつかないという場合には、次の手を考えなければなりません。「避けている」ということは、今後の支払いも期待できない可能性があります。書面にて「〇月〇日現在、入金が確認できていません」と支払を促します。あまり頻繁に書面を送ってしまうと逆効果にもなりかねないので、少なくとも間は1週間くらい空けるのがいいですね。次の書面には「〇月〇日付け書面でもお伝えした通り」とこちら側が記録していることも匂わしましょう。

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