不動産会社の方が報酬を得る目的で立ち退き交渉をするのは、非弁行為になってしまいます。そのため大家さん自身が交渉するか、法律家にお願いしましょう。
「報酬を得る目的でない」としても、新しい建物の建築会社なら建築コストに含まれているのではと思われますし、関連の仲介会社なら仲介手数料に少し上乗せされるのではと思われてしまいます。
いまは情報が簡単に手に入ってしまいます。賃借人側がこのようなことを知ったら、逆に立ち退き交渉が難航してしまうでしょう。
経験豊富な専門家に、早い段階から相談するのがいちばんです。
【参考になさってください】
弁護士法違反、光誉実業社長の上告棄却 最高裁
（「日本経済新聞」様 2010/7/22 20:26 よりご紹介）http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E0E2E19D8DE0E0E2E5E0E2E3E29191E3E2E2E2;at=ALL
東証２部上場だった不動産会社、スルガコーポレーション（民事再生中）所有のビルを巡り、無資格で立ち退き交渉をしたとして、弁護士法違反（非弁行為）の罪に問われた不動産会社の光誉実業（大阪市）と社長の朝治博被告（61）の上告審で、最高裁第１小法廷（宮川光治裁判長）は22日までに、被告側上告を棄却する決定をした。
朝治被告を懲役２年、執行猶予４年、法人としての同社を罰金300万円とした一、二審判決が確定する。
一、二審判決によると、朝治被告らは2005年から06年にかけて、弁護士資格がないのに、スルガコーポ所有の東京都千代田区のビルの賃借人74人に立ち退きを求め交渉した。
家主さんからすると「管理をお願いしているからそのままやってよ」とか、「新しく建物を建てるんだから立ち退き交渉もお願い」としたいお気持ちは分かります。
しかしとても危険なんですよ。強要すると家主さんも罰せられる可能性があります。
「報酬を得る」というニュアンスも曖昧なので、専門家に相談するのがいいですね。
